食べ物から見る学習効率 11月19日 2個目

 食べ物から見る学習効率

 

 自分が履修生ではなく、学生だった時代に、谷先生というホスピスの院長(今はホスピスとは言わないようですが)が、夏休みに講義をしていたので、受けたことがあります。

 谷先生は、学習効率は、食べ物で随分変わるとおっしゃっていました。

 彼がとりわけ強調していたのは鉄分です。鉄分が足りないと、血流がしっかりと脳にまわらないので、頭がぼーっとしてしまうように出来ているそうです。

 その、鉄分不足が長い期間続く現象を、人は「頭が悪い」と呼ぶのだという発想は、ユーモラスで説得力もあり、すごく記憶に定着しました。

 和食の欠点は、鉄分が少ないとの事です。朝食は、ご飯よりパンの方が、鉄分が摂取出来るとも聞きました。

 僕は洋食より和食の方が好きなので、これにはガッカリです……。

 面白い事は記憶に定着しやすいですね。

 今後、興味と学習効率の関係についても書いてみたいと思います。

 そんな興味によって、覚えられた事は他にも沢山あるので、蛇足で書かせて頂きます。

 谷先生からは、様々な心に残る話を聞けて、非常に満足出来ました。

 人間の死因で最も多いのは老衰である。僕はそう勘違いしていました。しかし、全然そんな事はなかったです。統計データを貼ってみます。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai08/kekka3.html

 釈尊が、四苦に病を入れたのも肯けますね。医学が進歩した現代ですらこれですから……。

 話を戻しますが、老衰というのは、つまるところ、栄養失調だと谷先生は言っていました。

 栄養を取る体の力が無くなるから、結果的に栄養失調になり、死亡するのだと。

 ホスピスの院長が言うのだから説得力のある話だと思いました。

 谷先生は、脳死を死と認めない人なので、仏教の四九日の儀式も、理にかなっているとおっしゃっていました。

 脳みそが死んでも、体の細胞のいずれかが生きていれば、死ではないというのが、谷先生が脳死≠死と言う主張ですね。

 仏教で、五蘊非我を学ぶなら、Aさんの脳味噌=Aさんの本体 という発想は無くなる筈ですから、脳死=死 と考える生徒は、高野山大学には少ないんじゃないかな、とも思います。実際に聞いてみたわけではないので、わかりませんが……。